「みんなで いしかり」 エディットモードの詳しい説明2019/11/23

RPGアツマールで発表した


オリジナルステージ作成のための、エディットモードの詳しい説明です。


はじめにタイトル画面で「ステージ作成」を選ぶと、ステージ選択画面に移行します。

自作ステージ選択

最初はまだ作成されたステージが無いので、光線発射台だけのブランクステージが並んでいます。先頭のステージだけが選択可能なのでタップすると、テストプレイ画面になります。
ここでは作成されたステージのクリア確認や公開の設定等を行うのですが、まずはそのステージを作るために右上の「エディット」ボタンを押してステージエディット画面に移ってください。


エディット画面

右側に4色それぞれの石が並んでいます。これらの石をドラッグ&ドロップで左側のステージ上に配置して、オリジナルステージを作っていきます。
一旦ステージ上に置いた石も同様に動かすことができます。また、ステージ外に置くと消去されます。

ステージ上・右側どちらの石もタップで、反射板の向きそして反射板無しを切り替えます。

光線発射台も石と同じようにドラッグ&ドロップで動かすことができます。ただし、画面外に置いても消去されることはありません。
また、タップすると光線発射の向きが変わります。


オリジナルステージが完成したら、「プレイ」ボタンでテストプレイ画面に戻ってください。
ここでは通常のゲームプレイ同様に、ステージを楽しむことができます。

みんなでいしかり テストプレイ画面

作成されたステージを解いて、クリア可能であることを確認してください。
一度クリアが確認されれば、「メニュー」から「ステージを公開する」や「Twitterで紹介」で、ステージを他のユーザーに公開することができます。

ステージを修正したい場合は「エディット」ボタンで再びエディットモードに移ってください。
石の配置を変えたりするとまたクリア確認が必要になりますが、以下のような解き方が変わらないような変更の場合はクリア状態が維持されます。
・反射板の向きを変える
・別の色の石に替える
・反射板の無い石をある石に替える
・反射板の無い石を取り除く


・補足
エディットモード時の「メニュー」→「ステージチェック」で、現状のステージがクリア可能かどうかチェックすることができます。あくまでクリア可能かどうかのチェックで、解答を教えてくれるわけではありません。

この機能を利用して、まず適当に石を配置してクリア可能であることをチェック。そしてテストプレイで挑戦してみる、というように手軽に新しいステージで楽しむことができます。

自分で解くことができたら少し体裁を整えて、ぜひ他のユーザーに公開してみてください。


「みんなで いしかり」でのアツマールAPIの使い方2019/11/25

反射パズル みんなで いしかりでは、ユーザーがオリジナルステージを作成・公開することができます。
ステージデータの管理などアツマールAPIの機能を使っているのですが、その具体的な方法を以下に挙げてみます。


1.ステージデータの取得
公開されたステージでのデータは、制作したユーザーの共有セーブに保存されています。
それらの取得のために必要な共有セーブを持つユーザーのリストは、ランキング機能であるスコアボードを利用しています。

こういう場合ユーザー情報APIで最近プレイしたユーザーの情報を取得して使うのが一般的なようですが、このゲームでのステージエディットは少しハードルが高いこともありステージを公開しているユーザーが押し出されてしまう可能性があります。
ステージを公開した時だけプレイヤー間通信の有効化を行うという手もありますが、一旦公開したステージを非公開にして共有データが無くなる可能性も考慮して、スコアボードを使うことにしました。

ステージ作成側は、
・ステージ公開時
・起動時
にスコアボードに日にちをスコアとして登録します。起動時にも登録しているのは、新しいステージを作成しなくても埋もれてしまわないようにするためです。

そして作成ステージをプレイする側は、scroreboards.getRecordsでユーザーのリストを取得します。
日にち(1970/1/1からの日数)をスコアとしているので新しいほど上位にきますが、リストにさえ入っていれば順位は処理に関係ありません。


2.作成したステージをTwitterで紹介
APIの使い方自体は、特に変わったことはありません。
screenshot.setTweetMessageで、クエリ文字列を設定して、screenshot.displayModalでユーザーがツイート、
そのリンクで起動した側はquery[key]でステージ情報を得る
という処理になっています。

クエリ文字列には、ステージのデータと作成したユーザーの情報が丸々入っています。
ステージ情報をデータベース等で一括管理していれば通し番号でもやり取りすれば良いのですが、データ自体が個々のユーザーの共有セーブにあり変更されたり無くなったりすることもあるので、パラメータの文字列だけでステージを再現できるようにしました。


3.ステージ作者情報の表示
そういうAPIがあったので、せっかくだから使ってみました。
ステージを作ってくださったユーザー様の宣伝に、少しでもなってくれればというところでもあります。


4.できなかったこと
ユーザーシグナルあたりを使って、オリジナルステージを遊んだ人の数やクリアした人の数を制作者に伝えるようにしてみたかったのですが、取りこぼしがあったり制作者が定期的に起動する必要があったりするのであきらめました。値が不正確では、あまり意味もありませんので。

何かしらのフィードバックがあった方がステージの作り甲斐もあるのですが、そこはTwitterでのステージ紹介を使ってなんとか……



Akashic Engine 知られざる機能2019/11/28

アツマールAPIの話をしたので、Akashic Engineの方も少し。

Akashic Engineの知られざる機能
……というより、知っておくと便利な機能
……というか、このくらい知らせておいた方が良いんじゃないの?という機能を2つほど挙げてみます。


1.グローバルアセット
いわゆる常駐データです。
通常アセットはシーン(g.Scene)毎に読み替えられますが、グローバルアセットに指定されたアセットはずっと常駐しています。
そのため、シーンに依らない共通データをシーンが変わるたびに読み直す必要がありません。

グローバルアセットの指定は game.jsonでおこなわれ、アセット定義の"global"を trueにすることでグローバルアセットとして扱われます。
グローバルアセットはアプリ開始時に自動的に読み込まれ、アクセスするときは
 g.game.assets["data"]のように g.Gameから参照されます。

詳しくは、game.json の仕様で。


2.スプライトへの描画

みんなでいしかり ステージ選択

「みんなで いしかり」のステージ選択画面は、各ステージの配置画像がボタンとなって並んでいます。つまりステージを直接画面に描画するのではなく、一旦ボタン用のスプライトに描画してから、そのボタンを画面に描画しているわけです。

このスプライトの作成には、エンティティ(g.E)からスプライト(g.Sprite)を作成する関数である

g.Util.createSpriteFromE(scene: g.Scene, e: g.E, camera?: g.Camera): g.Sprite

を使用しています。
元になるのはエンティティということでスプライトでもラベルでも良く、また他のエンティティを子として appendすることもできます。

注意点としては、使用したエンティティは自分で destroy()する必要があるということです。
……なんて断言はできませんが、たぶんそういうことになってるんじゃないかと思います。少なくとも destroyして悪いことはないはず……

関数の詳しい使い方は、リファレンスで。



というわけで、おそらくあまり知られていない Akashic Engineの機能を挙げてみました。
……が、使いどころが限られる「スプライトへの描画」はともかく、「グローバルアセット」なんかはもっと周知させておくべきなんじゃないでしょうか?
データの読み込み頻度は、アプリの快適さに関わってくるものですし……

前述の通り game.json の仕様に記載はありますが、なかなかそこまでは読まんわー。